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最近のふるさと納税はガンブツソウシ

全国の新聞各紙からおすすめコラムを選びました。「ふるさと納税は玩物喪志だな...」とさらっと周りの人に言ってみよう。「絵に描いた餅」でも日本と中国では違うそうです。『人は自身の欲求が満たされれば快く感じる。道徳的な行動をとったときに感じる快さもある。後者の方が大きければ、自分の欲求を抑えて他者への共感や思いやりを発揮する。』。人里に近寄るクマは、成熟した雄な可能性が高い。「衣替え」で問題を封印してはダメなコロナ対策の専門家会議の話題がでています。

 

 

「最近のふるさと納税はガンブツソウシ」(7/2 福井新聞)

故事成語とは、中国古典に書かれた出来事や逸話から生まれた教訓のこと。その一つ「玩物喪志(がんぶつそうし)」。必要の無いものや珍しいものに夢中になって、本来の志ををなおざりにすること。 周の武王が殷を滅ぼしたとき、西方の国から「獒(ごう)」という大きな犬が献上された。王は人間の意向を理解する奇妙な動物に心を奪われ、国の政治をおろそかにしてしまった。それを知った補佐役の召公は徳の大切さ、欲望の危うさを説き、武王をいさめたといわれる。

「ふるさと納税」を巡って、国と大阪府泉佐野市が争っていた。結局、国の敗訴。同市を制度対象から除外した措置を違法、つまり、泉佐野市は制度対象になった。一方で、最高裁は、高額の返礼品で多額の寄付を集めた泉佐野市のやり方も「節度を欠く」と批判した。

制度の理念は、「自らが生まれ育った故郷、世話になった地域を応援するための寄付」だ。ところが納税先はどこでもOK、返礼品が届けられるとあって本質を見失っている。自治体は豪華な返礼品競争で寄付金集め。納税者も特典目当てに何の縁もない地域を選択。ふるさと納税のPRサイトを見ると、高級牛肉や果物などなど、、、返礼品のお得感ばかり強調されている。珍しい物に固執し大事なことを忘れている現状は、まさに「玩物喪志」そのもの。今回の判決を機に、制度自体の原点回帰が求める。

故事成語とは、中国古典に書かれた… | 政治・行政 | 越山若水 | 福井新聞ONLINE

 

中国政府の傍若無人な振る舞い(7/3高知新聞)

日本のことわざには中国の古典に由来する言葉が多い。中には使われ方が少し違うものもある。たとえば「画餅」。絵に描いた餅は食べられない。何の役にも立たないもののたとえである。一方、中国では、四字熟語「画餅充飢(がべい じゅうき)」で使われるのが一般的だという。絵に描いた餅で空腹を満たす。つまり、空想やイメージで自分を慰めるという意味。

 英国から中国へ返還されて以降、「高度な自治」を香港市民は保障されてきた。しかし、これからは「空想」の中でしか自由を満喫できない可能性がある。香港への統制を強める国家安全維持法のためだ。「一国二制度」も「高度な自治」も世界との約束事だった。民主化運動を率いた団体が次々解散している。海外に拠点を移すという。罪に問われると最高で終身刑となれば仕方あるまい。

「傍若無人」。日本での意味は「人前をはばからず、勝手に振る舞うさま。 他人を無視して、勝手で無遠慮な言動をする様子」をいうが、中国では超然とした自己陶酔の様子も表すという。なかなか考えさせられる。

小社会 画餅|高知新聞

 

人類学者の長谷川さんの考え方(7/2 南日本新聞者)

「生き物をめぐる4つの『なぜ』」(長谷川真理子 著)。人類学者の長谷川さんの考え方。『人は自身の欲求が満たされれば快く感じる。道徳的な行動をとったときに感じる快さもある。後者の方が大きければ、自分の欲求を抑えて他者への共感や思いやりを発揮する。』他者への理解の基盤は人が生物学的な進化の中で得た脳の機能。

さて、長谷川さんが会長を務める日本人間行動進化学会が先週声明を出した。自民党広報の4コマ漫画。ダーウィンの進化論を持ち出し、憲法改正の必要性を訴えている。漫画は「生き残ることができるのは最も強い者でも最も賢い者でもない。変化できる者だ」と説明する。ダーウィンの進化論はそんなことは言っていない、と学会は異を唱える。生物の進化とは、何世代もかけて多様な種が生じる過程だ。ダーウィンは「偶然に起きた変化の中から、環境に適さないものが淘汰され、何世代もかけて多様な種が生じる」ことをを進化とする学説を立てた。確かに、自民党がいう、自ら変化できる者のみが生存できるという捉え方は飛躍しすぎである。自民党は漫画を削除する気はないらしい。

 人は自身の欲求が満たされれば... | 南風録 | 南日本新聞 | 373news.com

 

 

成熟した雄のクマは栄養価の高い生ごみ好き (7/2 下野新聞)

今年は昨年に比べ、早い時期から県内各地でツキノワグマが頻繁に出没し、注意を喚起されている。過疎化や高齢化で山林が荒廃し、人里に近づきやすくなったことや、耕作放棄地の増加なども要因で、ツキノワグマは近年人間の生活圏に入り込んでいる。

ツキノワグマは植物食中心の雑食動物といわれ、ニホンジカも食べる。東京農工大が中心となった共同研究チームの調査の結果、夏には若いクマ(1~4歳)より成熟したクマ(5歳以上)、雌より雄の方が、より多く栄養価の高いニホンジカ食べていることが分かっている。さらに同じ地域に生息するクマの食性が、性別や年齢でどう違うかなどを明らかにするのを目的に、2003~13年の11年間、足尾・日光山地で148頭のクマを捕獲。体毛を根元から5ミリずつ切り分け、炭素と窒素を分析。各個体の夏と秋の食べ物の構成割合を推定した。結果、鹿肉と同様に栄養価の高い生ごみや、放棄された果樹が人里に残されることが、高栄養な食べ物が好きな雄を、人里へ引き寄せている可能性があると考察している。人間が気を配ることはたくさんある。

肉食のクマ|雷鳴抄|下野新聞 SOON(スーン)

 

コロナウイルス対策専門家会議も正しく衣替えしよう (7/3 北海道新聞)

源氏物語の冒頭に登場する「更衣(かうい)」とは、女御(にょうご)に次ぐ位。もともとは天皇の衣替えをつかさどる女官の呼び名であったが、天皇の居室などに出入りができることから、后妃を指すようになった。例えば、光源氏の母、桐壺更衣。平安時代に中国から伝わった衣替えの習わしは、江戸時代に庶民にも浸透。明治維新以後は、年2回の夏服、冬服として学校や職場で定着した。寒暖に対応する習慣は、着物を有効に利用する知恵でもあった。

政府の新型コロナウイルス対策の医学的見地から助言してきた専門家会議が廃止された。代わりの分科会(分野ごとに専門的に研究・討議を行う小会議)が新設される。専門家会議を巡っては議事録の未作成が判明したが、新設される分科会でも要点を記した議事概要の作成にとどめるそうだ。これでは十分な教訓を得ることは難しい。「衣替え」で問題を封印するようなことがあっては困る。衣替えと合わせて行われる土用の虫干しは、虫やカビの発生を防ぐ。衣類や調度品を長く使うための工夫である。会議の記録も、市民の共有財産として繰り返し活用されることや、正確で詳細な内容を備えることが肝要だ。

衣替え:北海道新聞 どうしん電子版

 

 

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